涙道閉塞について〜Part 2
さて今回は涙道閉塞の治療法、手術について説明します。(いくつか専門用語が出てきますが、過去のブログをご参考ください。)まず一つ目は当院でも行なっている手術法で、涙管チューブ挿入術という手術です。まず麻酔を行いますが、点眼麻酔、涙道内麻酔、滑車下神経ブロックなど色々な麻酔法がありま
涙道閉塞について〜Part1
前回までは涙のはなしについて解説してみました。今回はその中で涙の通り道である「涙道」がつまる病気、すなわち涙道閉塞について説明します。患者さんから、「涙腺がつまって涙があふれる」などと聞くことがしばしばあるのですが、正確には涙腺は涙を分泌する器官ですから、涙道がつまるというのが正
涙のはなし〜Part 3
さて今回も涙の話の続きになります。前回は涙の分泌量が増えるような病気について説明しましたが、今回は「涙があふれる」症状をきたす別の病気の話をしたいと思います。涙の1回目のブログでは、分泌された涙のほとんどが鼻の方へ流れてゆくという説明をしました。この「涙が鼻の方へ流れてゆく」こと
涙のはなし〜Part 2
本日も前回の続き、涙についてのお話です。まずは涙が多くて困るパターンです。「涙があふれる」「目がうるむ」などの症状で眼科に来られる患者さんは多くおられます。このような症状の方では、実際に診察してみると涙がたくさん本当にあふれ出てしまっている場合と、実は患者さん本人の自覚症状として
涙のはなし〜Part 1
さて、本日は涙について話をしたいと思います。そもそも涙というものには色々な役目があります。例えば眼球の表面にある角膜や結膜は粘膜の一種なのですが、粘膜というのは皮膚とは違って乾燥には弱いため、涙にはそれを保湿するという働きがあります。また、涙の成分はただの水分ではなく、油分や粘液
涙道の病気
涙道に関して著名な、尼崎医療センターの宮崎千歌先生の講演を昨日お聞きしました。この所トピックスとしてよく取り上げられますので、耳にすることが多く、大切な復習になりました。当院でもよく涙管チューブをいれますが、チューブをいれるよい適応は、上下の涙点という目頭の小さい穴から涙嚢に至る
ドライアイ診断基準が改訂されました
水曜日担当の草場です。2016年に10年ぶりにドライアイの定義・診断基準の見直し、改訂が以下ののように行われました。・ドライアイの定義(2016 年,ドライアイ研究会)ドライアイは、様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患であり、眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴う
結膜弛緩症について〜Part3
今日は前のブログに引き続き「結膜弛緩症」の治療法についてのお話です。治療法には大きく分けて2種類あります。まず一つは点眼による治療です。結膜弛緩症では弛緩した結膜がまばたきする度に目の表面と干渉してしまいますが、これにより表面の角膜や結膜に浅い傷ができてしまうことがあります。また
結膜弛緩症について〜Part 1
ちょうど昨日は東京で11月には初めてという積雪のニュースがあり、ここ関西もかなり肌寒い天気となりました。寒くなるとよく「涙が出る」といった患者さんが季節がら増えてきますが、今回はその涙にも関連する病気のひとつ、「結膜弛緩症」について解説したいと思います。この病気はみなさんにはあま
涙道手術について
【流涙症(なみだ目)について】涙が吸収されずにあふれ出しますので、常に涙っぽい感じや、泣いてもいないのに涙があふれてきたりします。涙が停滞することにより目やにが増えたり、涙っぽいことより、見にくくなる場合があります。その原因の一つに涙道閉塞症があります。涙道閉塞症がひどい場合は、