
前回の続きで、患者さんからの質問の最大公約数に合致するものを、Q&A形式に編集して、慶応病院眼科の病気を知るシリーズを参照して記載しました。
Q4 白内障の原因の中で、加齢や遺伝以外の環境要因といわれるものには、どの様なものがありますか?
喫煙 紫外線 糖尿病 ステロイド内服 肥満 等があります。
これらの環境要因に共通の注意点は、要因にさらされる量が多いほど、白内障になる危険が増します。
喫煙量が多いほど、紫外線に当たる量が多いほど、糖尿病の場合、血糖値が高いほど またその期間が長いほど 白内障になりやすいということになります。
肥満については、BMI(体重㎏÷身長m÷身長m)が30を超えると危険性が高まります。
高血圧や飲酒については、白内障の原因となるという報告もありますが、否定的な報告も多く、現在のところ確定的な原因とは考えられていません。
その他の原因としては、眼の局所的な炎症であるブドウ膜炎や眼の手術の既往歴 先天性などがあります。
Q5 白内障の症状はどういったものでしょうか?
1.視力が下がったり、かすんだりする。
2.眩しい
3.近視が進む それとは反対に、近視の程度が軽くなったり、乱視が強くなったり軽くなったり 今までの屈折度数が変化し、メガネが合わなくなる。
行きつけの眼鏡店から、度数の変化がダイナミックであったり、視力がでなかったりすると眼科受診を勧められることもあると思います。
その際、いきなりメガネの検眼をしてしまうと、眼鏡店で指摘されていた白内障を見逃すことになります。