視力の発達について
新生児から就学時までの視力の発達については、よく知られてきています。 ただ未だに、小学校就学時 時に3~4年生になって初めて、弱視であることがわかることがあり、眼科医としてとても残念な気持ちになることがあります。 生後1か月ほどはほとんど見えない子供が、成長につれ1歳で0.2 2
近視のマネジメント
国内のほとんどの眼科医が所属する日本眼科医会が、月刊で出版し会員全員に配布される日本の眼科という雑誌の、今月の特集は、近視のマネジメントという話題でした。 学術誌というより、国内の眼科医全員がある程度おなじコンセンサスのもと、日々診察できるようにという意図で作られていると考えてい
コロナ影響下での視力低下 肥満
昨日夜のNHKニュースを聞いていると、上記の話題が放送されていました。 この話は、月に3回送られてくる兵庫保険医新聞の7/5号に記載されていました。 これは2020年度の医科歯科学校健診後治療調査とういもののまとめです。 学校保健ですから、発表の主体は、文科省です。 2020年度
小児のブルーライトカット眼鏡装用について
今年の4/14に、日本眼科学会 日本眼科医会 日本近視学会 日本小児学会 日本弱視斜視学会 等が連名で、小児のブルーライトカット眼鏡装用に対しての慎重意見 という文書が発表されました。 ブルーライトに似た話題に、バイオレットライトがありますが、今回のテーマは、デジタル機器の液晶画
学童近視の正しい予防法
東京医科歯科大学の五十嵐多恵講師が、上記と同名のペーパーを書かれています。 大きく分けて3つの提案をされています。今までにも何回かこのブログでも、子供の近視について書いていますので、重複するところもあります。 Ⅰ 十分な屋外活動 具体的には、1日120分以上の屋外活動を学校現場
スポットビジョンスクリーナー(SVS)
このスポットビジョンスクリーナーは、幼い子供の弱視を早期発見することを主目的として、2015年に発売開始されて以来、眼科というより小児科領域の先生に支持されて普及していきました。 フォトスクリーナーとも呼ばれるこの器械は、ちょっと暗めのお部屋で1メートルほど離れた所からまっすぐ前
気をつけよう!子供の近視
最近の子供の近視の話題が多いですが、アジア圏での近視率が高いこと 以前のようにただの近視とあまり楽観していてはいけないことがわかってきたため、眼科医はじめ国を挙げて近視その中でも、強度近視になることを阻止しようとの努力が行われていることの現れでもあるのです。 日本眼科医会のサイト
近視の進行に関する疫学
日本の眼科という、日本眼科医会が発行する会員向けの月刊誌がありますが、そこで特集されていた内容をかいつまんでお伝えしようと思います。 近視人口の多い東アジアのみならず、欧米における近視についても言及されていました。筆者は、川崎医大の長谷部 聡先生。 その前に、近視の程度についての
視力300万 ブラックホールを見るための視力
視力表で、1.0というのは、5メートルの距離から、ランドルト環の切れ目が判別できる視力でその大きさを1分角と呼びます。 おおよそ人間の目の能力は、その程度であることになります。 時に2.0とかそれ以上という人もいますが、人間である以上限界はあります。 ところで、夏休みにブラックホ
強度近視の遺伝子
近視人口が、世界中特にアジア圏で激増しているお話は、以前もこのブログで取り上げました。 近視だけであれば、それが失明原因になることはありませんが、強度近視となると、そのために起きる黄斑症や緑内障が原因で、失明する可能性があるため、国家的規模での取り組みとなっています。 近視につい