
まだ猛暑が続いているので、秋という実感がわきませんが、暑くても花粉症の症状で来院される方が、ちらほら見受けられるようになりました。
春に比べると、人数的には少ない印象ですが、大規模調査が数年前に行われましたが、40%以上の方が秋花粉症の症状がある ということでした。
春と秋で花粉の飛び方に少し違いがあります。
秋の花粉症はいわゆる雑草類 ブタクサやヨモギ カナムグラ カモガヤ 等の花粉が原因ですが、どこにでもある代わりに、春のスギやヒノキのような樹木と違って、飛散範囲が狭い。
樹木花粉は、200㎞ 雑草類は500mほどだそうです。
身近なところから、また低い位置から花粉が発生するため、蕁麻疹などの全身症状や、のどの痛みや喘息 等の呼吸器症状が出やすいのも特徴です。
秋花粉の粒子が、樹木の春花粉の粒子より小さいため、鼻の粘膜を通り過ぎて、気管支まで入り込みやすいのが原因です。
もともと喘息の症状を持っている人は、秋の花粉症は、より警戒が必要だと思います。
また草類の花粉は、足元から舞い上がることを考えると、身長の低い子供たちの方が影響を受けやすく、悪化しやすいのも特徴といわれています。
一般にピークは、9月から10月といわれていますが、猛暑の影響で、夏の間に雑草が生い茂り、秋の花粉もそれにつれ増加する。
まだまだ暑くて、秋が感じられませんが、最高気温が25℃を切るようになったら、ピークを迎えると考えてよい。
秋は空気が乾燥しやすく、ハウスダストのアレルギーと合併しやすいとのことです。
秋の花粉は、飛散範囲が狭いので、雑草が生い茂っている場所を避ける という消極的な方法も有効です。
ですからアスファルトの敷き詰められた都会では、発症しにくく、自然あふれる郊外へのアウトドアレジャー等に出かけると発症しやすいということになります。
通学や通勤ルートも雑草類の多い道を避ける等、わりと自衛が可能なのが、春の花粉症より良い点だと思います。
予防や治療は、春の花粉症と同様ですが、春の花粉症は、舌下免疫療法が確立されてきていますが、秋の花粉症は、まだとのことです。
すこし朝夕は気温が下がってきた印象ですが、秋の花粉症の方は、そろそろ予防対策を講じた方がよさそうです。