新潮新書のよくばり健康法 という本の中の1編に、遠藤拓郎先生が投稿されていました。
遠藤先生は、スタンフォード大学客員教授 1世紀近くの歴史を持つ睡眠研究一家の3代目医師 とのことです。
先生によると、睡眠時間が長いほど寿命が短くなる と言われています。
久しぶりにショートスリーパーに朗報なので、読んでみました。
以前このブログで私も睡眠について言及したことがあります。
OECDのデータ(2021)によると、日本人の平均睡眠時間は、33か国中最低の7.36時間 トップの南アフリカは、9.21時間 3位のアメリカは8.35時間 ということですから、日本はかなり短い。
しかしWHOの統計(2024)では、平均寿命は日本84.5歳と1位 一方南アフリカは61.5歳で166位 アメリカ76.4歳と45位。
その他の国においても、睡眠時間が長いほど寿命が短く、睡眠時間が短いほど寿命が長い という相関関係が読み取れると書かれています。
先生の理解によると、健康な人は睡眠時間が短くなる。
昨今長時間睡眠が健康長寿の源という風潮があるので、何とか眠りたいと眠る努力をするけれど、眠くないのに眠るという努力は、無駄だし、至難の業です。
一方起きている努力は可能で、その努力が良質な睡眠を導く。
長時間眠ることが目的になるより、起きている時間を有効利用し、その結果回復するべき疲労を獲得することによって、良質な睡眠を得るようにしよう というのが結論です。
睡眠時間にこだわり過ぎて、高齢者は睡眠薬を飲むことが多くなり、かえって良質な睡眠から遠ざかる。
ですから、7時間睡眠 17時間覚醒 というのがベストという結論で、それより睡眠が長くても 短くても、平均寿命は短くなるそうですが、むしろ4時間未満の睡眠不足より、10時間以上の睡眠過剰の方が、約7倍10年後の死亡者数は多かった という統計結果を引用し、寝過ぎの害を問題視されています。
以前にも書きましたが、こういった生理現象は、ある程度それぞれの人のリズムがあるので、あまり統計結果に惑わされず、自分の身体の欲求に従って生活するのが何よりではないかと私は思います。
朝に強い人 夜に強い人 といったこともそうだし、睡眠時間に決まりはないし、7時間の睡眠にこだわる必要もないのではないでしょうか。
むしろ安易に睡眠薬を飲むのは極力避けて、昼間の活動を意識的に強めて、疲労することにより、自然な眠りの訪れを待つ方が生理的だと思うのです。
正直私は、7時間も寝ることは無く、平均的に5~6時間ぐらいですが、今のところ健康だと思っています。




