
正確な疾患の統計結果を知るデータベースは、なんといっても厚労省が公表している、NDBによることが一番正確だと思います。
何年か前にも、このデータをブログでご紹介したことがあります。
NDBは、ナショナルデータベースの略ですが、以前は細かな数字の羅列にうんざりした覚えがありますが、今回はチャットGPTのおかげで楽々でした。
NDBのオープンデータは、2016年10月以降は、原則1年に1回の割合で、例年夏~秋ごろに公開されます。
もととなるデータは、前々年度のレセプト情報や、前々々年度の特定健診等情報が対象です。
ただし厚労省によると、公開時期や内容は、毎年変動する可能性があり、また今後のオープンデータの公開の可否や公開時期は未定 としています。
何となく後ろ向きな感じもしますが、とりあえず現在は公表されています。
このデータを基に、日本における年間の白内障手術件数は、年々増加傾向にあり、最新の2022年度(令和4年度)の発表によると、約166万件。
このうち外来(日帰り)手術件数は約110万件、入院手術は約56万件となっています。
最早日帰り手術が、主流となりつつあります。
また白内障手術は、日本国内で最も多く行われる外科手術の一つで、高齢化の進行に伴い、今後も手術件数は増加すると予想されています。
更にそのデータに基づく男女別 年齢別手術件数を見ると、
70代男性 338919件
70代女性 438349件
80代男性 180934件
80代女性 260600件
とこのゾーン数を足し合わせると、1218802件となり総件数の約75%で、多くの手術を受ける患者さんはこの年齢層であることがわかります。
女性が多いのは、女性の方が平均年齢が高く、高齢者人口に占める割合が高いからでしょう。
手術件数が増加し始めるのは、55~64歳の年齢層で、手術に至る前に、見え方の違和感を感じ始めることを思うと、白内障による自覚症状が感じられるのは50代ぐらいからと考えてもいいかもしれません。