近畿地方にも台風が接近しているようです。
台風に限らず、このところ豪雨や地震などの天災が続き、避難生活を始める方も増えていると思います。
その際持ち出し荷物の中に、点眼薬を入れる方もおられると思いますが、薬の差し間違えにご注意いただきたいと思います。
非常時なので、薬の保存は思うようにならないと思いますが、異常な高温にさえ注意すれば、緑内障の点眼薬はまず差すことを優先してほしいと思います。
誤点眼で一番気を付けないといけないことは、液体の水虫薬です。
だいぶ前ですが、２００２年国民生活センターから容器が紛らわしくて、水虫薬の誤点眼が多いという警告がでたことがあります。
レポートによりますと、発生３７件中２３件と圧倒的に多いのが水虫薬で、その他の皮膚科薬（かゆみ止め 虫刺され薬）が８件 点鼻薬が３件となっています。
状況は、いつもは別々に置いていたが、たまたま並べて置いていて間違った 同じ袋に入れていて間違った等ちょっとしたケアレスミスがほとんどです。
９０％以上が５０代以上とのことです。
５０代でくくるのはちょっと申し訳ないのではと思ったのですが、実際に一番多いのは５０代の１４件でした。
今までにも、誤点眼で角膜びらんの状態の患者さんを診察したことは、ちょくちょくあります。
大概は深く傷つくことはなく、抗生剤点眼で数日で軽快することがほとんどですが、非常事態の上に非常事態が重なるのは、不安なことだと思います。
先程の状況は、避難生活では特に起きやすいですから、たださえ不安な時にそういったトラブルがおきないように、目薬はむしろ飲み薬と同じ袋で管理した方がいいかもしれません。