夏休みの間に、もう一度学びたいシリーズの地理を読んで、人工林について教えてもらいました。
広く浅くの記載でしたが、それをさらに要約してみます。
もともと日本は、高温多湿の夏のため、植物が育ちやすい環境で、林業も盛んでした。
2017年の農林水産統計 というかなり古い統計によりますと、森林総面積のうち、天然林が1350万ha 人工林が1000万ha その他140万ha
天然林というのは、カシ ブナ クヌギ といった広葉樹で、炭焼きをして木炭を作るのに利用されていた。しかし木炭は、都市ガスやプロパンガスが一般家庭に広まって以降は急速に衰えた。
敗戦後は、復興のために木材需要が高まり、高度成長期を迎えてますます盛んになっていったが、植林が盛んになった1960年ごろがまさにその時期に一致。
植林による人工林は、スギ ヒノキといった針葉樹が多く、木炭需要が衰えた広葉樹林の経済価値が低くなった代わりに、木材需要を満たすための針葉樹が植えられていった。
ところが、スギ ヒノキの苗木が成長して、伐りだせる時期が来た頃には、価格の安い外材に押されたことで需要が落ちたこと また山林で働く人が減り、高齢化もあり伐採が困難になったために放置された。
とても残念な話ですが、その放置されたスギ ヒノキが盛んに花粉を飛ばし、花粉症の原因になったと書かれていました。
ただし最近林業も見直されてきていて、日本の森林もバイオ燃料の供給源になる可能性により、自然エネルギー大国への期待が持たれている との記載もあり夢もありますが、自然を相手にこういう人間本位の行動をしていて、いつか逆襲されてしまいそうなのが、恐ろしいと思ったりしました。
天然林について、最後に言及されていましたが、ブナ カシなどの広葉樹は、根元から切り取っても芽を出して、20年位で元に戻り天然更新しながら、利用されてきたとのこと。
木の実やキノコなども多く、生物の多様性に満ちた豊かな森である とのことです。