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麻疹(はしか)の流行について | 伊丹市の眼科|宮の前眼科|白内障手術・硝子体手術・斜視手術

麻疹(はしか)の流行について

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2024/03/17担当:山本 洋子
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はしかが流行の気配を見せていることに、厚労省 保健所 医師会は警戒を呼び掛けています。

 

本日(3/17)現在、国立感染症研究所の集計は、3/6締切の2名ですが、2月下旬から国内で麻疹の患者さんは増加しています。

 

2/24のエディハド航空 EY830便を利用したひとのうち、10名が麻疹と診断されています。

 

この便はアブダビ発 関空着で、感染者は大阪府のみならず、東京 名古屋 京都 そして3/15には兵庫県においても、罹患者が発表されました。

 

医師会から、注意喚起の文書が回ってきました。

 

国内では2007年に、10~20代を中心とする流行が起こり、多数の高校や大学が休校措置を取るなどの社会問題が生じ、WHOは日本を含む西太平洋地域で、2012年までに麻疹を排除するという目標を掲げました。

 

2010年5月を最後に、日本土着の麻疹ウイルス株による発症は検出されることは無くなり、2015年からは日本では、麻疹排除状態とWHOで認定されていました。

 

この意味することは、日本国内に土着しているウイルスによる流行が起こっていない ということです。

 

コロナウイルスのパンデミックにより、2020年以降は海外旅行が激減したため、麻疹の流行も減っていましたが、現在は渡航制限も無くなり、海外からの麻疹ウイルスの流入事例の増加が、懸念されています。

 

麻疹は、空気感染のため感染力が強く、罹患歴やワクチン接種歴がなく免疫を持たない場合、90%の人が発症するといわれています。一方、2回ワクチン接種をしていると、十分な免疫を持つことができます。

 

麻疹は、潜伏期が約10日。感染すると発熱 咳 鼻水 といった風邪症状がでます。

 

結膜炎のような充血 眼脂 羞明も併発することがあり、その数日後から全身に皮疹が出ることが特徴です。口の中に白い斑点がでることもあります。

 

発疹が出て3~4日すると解熱し、発疹も自然に回復。7~10日後には合併症が無ければ、本復します。

 

合併症は、重篤なものとしては、肺炎 脳炎で、肺炎は罹患者100人に一人。脳炎は1000人に一人。

 

感染力が強く潜伏期が長いため、免疫を持たない場合、感染拡大につながります。

 

大阪府では、かなり具体的に感染経路を公表し、府民に注意喚起を行っています。施設に対する風評被害や、個人情報の保護に対して注意を払う事を要請しつつも、府民全体の利益のために、感染経路を公表することは必要なことだと思います。

 

誰でも見ることができる報道資料として、公けにされています。

 

兵庫県(丹波健康福祉事務所管内)でも発症しています。エディハド航空機に乗っていたことが分かっています。

 

予防法はワクチン接種のみですが、現在麻疹ワクチンや、風疹混合ワクチンの在庫は少なくなっています。

 

もしかかったとしても、昔のワクチンなどなかった時代にも、私達の先祖は生き延びてきているのですから、むやみに恐れることも無いのですが、ワクチンという文明の利器があるのですから、心配な方は平時に受けておくこともよい選択だと思います。