多焦点眼内レンズについて
白内障手術を受ける場合、他の科の手術とまた眼科の手術の中でも網膜剥離や緑内障手術といった手術と大きく異なる点が一つあります。 それは手術後の自分の見たい距離はどこなのか、メガネをなるべく使いたくないのか 等を相談してある程度自分の手術に自主的に参加することができる点です。 多焦点
白内障手術について-術後の安静について
当院での白内障手術後の安静については、手術を受ける方に個別に説明をしています。 今回はJSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)のQ&Aを参考に安静についての解説をしてみたいと思います。 術後の安静については、以前のような厳しい生活制限はありません。 ただ、術後2週間は、細菌感染症
白内障の初期症状について
初期というのがいつのことを指すのかは、なかなか難しいです。 なぜならそもそも白内障のほとんどが、加齢による老化現象ですから、皮膚にシミやしわができているのに気づいたとしても、それがいつ発生したかは、自分でもわからないのと同じことだからです。 視力検査をしてたとえ1.0や1.2が出
白内障手術はいつ受ければ良いですか?
白内障手術はいつ受ければ良いか?という話題はこのブログでも、よく書いてきました。 JSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)というアクティブに手術をしている眼科医の集う学会がありますが、そのHPのQ&Aの中に同様の質問に対して答えていました。 参考文献の最新が2013年ですから、ち
白内障点眼薬のカリーユニ
今更の話題なのですが、カリーユニ点眼というのは、白内障予防薬として眼科の中では有名でした。 カタリン点眼の後発品だったということを知ったのは、薬品名変更のお知らせが参天さんから来た時だったので、これもだいぶ遅まきでした。 千寿製薬のカタリンは錠剤を溶かして使うタイプでしたし、大き
白内障の薬物治療について
白内障治療というのは、手術治療しか実際的に役立つものがあるとは言いにくい状態です。 でも何か新しい知見は無いかと、日本白内障学会のサイトを見てみました。 が、やはり残念ながら従来のかなり歴史ある薬物以外の進展は無いようでした。 点眼液は、カリーユニ点眼 カタリン点眼 タチオン点眼
白内障手術- 選定療養と自由診療
白内障手術はほとんどの場合、保険診療の適応のある手術です。 それは単焦点の人工水晶体を選んでいるからです。 多焦点レンズという、なるべく眼鏡を使わず生活したいというある意味、付加価値のある つまり贅沢な人工レンズを選択した場合は、選定療養を適用するか、完全な自由診療となるかの2種
白内障についてー白内障とQOL
日本白内障学会のホームページからの引用です。 最近は眼科領域ではQOV といった表現もしますが、QOLというのは生活の質 つまり人生における幸福感の指標といった意味です。 白内障があることによって、その幸福感がどのように阻害されるかといった話題です。 白内障の症状としては、視力
白内障手術について-最も手術を受ける世代
眼科と縁の深い参天製薬のサイトは、眼科医向けのインフォメーションのみならず、患者さんに有用な読み物が多くあります。 その中で、数値で見る白内障というコーナーがあり、少し古いデータではありますが、ご紹介しようと思います。 統計的なものですから、厚労省の元データを当たってみた所、もう
白内障手術についてーワクチン接種3回目
確か去年の6月頃に、同様のブログをあげました。 オリンピックの開催前でしかもワクチン接種が加速していた頃のことです。 当時は3回目が行われるという予想はなかったですし、これが終わればもう大丈夫といった楽観的な気分も多少あったかもしれません。 前回のブログで話題にしたのは、そのワク